物を捨てる痛みを知らない人は、いつまで経っても物は減らない。
そう感じたのは、実家の片付けを手伝った時です。収集癖のある母はバッグに目がなく、可愛いと思った物は全て手に入れてしまうタイプです。
買って満足してしまい、本来実用性があるバッグ類は未開封のまま…。捨てるなんてもったいない!と思った私は、引き取ってフリマアプリで欲しい人に譲りました。
不用品が売れていく様を見て味を占めた母は、次々に不用品を渡してくるようになります。実家の片付けになるのならと思い、引き受けていましたが…。
[st-kaiwa1]あれ?見たことないバッグ持ってる…[/st-kaiwa1]減らしたはずのバッグに、ニューフェイス登場です。そう、母は私に不要なバッグを私に渡すだけで、手放すまでの経緯を見ていません。
物を捨てる痛みを知らない母は「必要なくなれば娘に渡せばいい」と考え、新たに購入して買い物を楽しんでしまうのです。これでは、私の取り越し苦労です。
3つのRを意識すれば、ごみは減らせる
そこで、私は母に伝えました。
母がいらないと思ったもの全てに譲り先が見つかるわけではないこと。リサイクルショップで引き取ってもらった場合も、売れなければ「ごみ」になることを。
これは私にも言えることです。一度でも家に持ち帰れば、それはいつかごみになるかも知れない。そう思いながら、物選びをしなければならないと思ってます。
そこで書籍「ゼロ・ウェイスト・ホーム」から、ごみを減らす3Rをご紹介します。本来、書籍では5Rで紹介されていますが、ちょっとハードルが高いので、
- Refuse(リフューズ)→断る
- Reduce(リデュース)→減らす
- Reuse(リユース)→繰り返し使う
の誰でも出来る3R(リフューズ・リデュース・リユース)を紹介します。
Refuse:断る
1つ目の「R」は、Refuse(断る)です。
物は勝手に増えません。家族や自分自身が「欲しい」と思うから、お金を払って対価として、物を得るのです。でも、物を欲しいと思う気持ちは悪ではなりません。
物欲は欲求の一つなので、ストレスの掛からない程度に上手く付き合っていけばいいと思います。まずは、すぐにごみになる可能性があるモノから始めましょう。
不要な物を家に入れない
最も簡単なのが「不要な物を家に入れない」ことです。
例えば、商品を購入したついでに貰えるサンプルやノベルティなど日本人は無料で貰える物に弱いです。ですが、それは欲しい物のついでに貰った物です。
本当に欲しいでしょうか。すぐに使う予定のない物は、断る勇気を持ちましょう。そうすれば、使わないまま放置されて箪笥の肥やしになることはありません。
先日、ユニクロでパジャマを買った時のことです。コットン100%のパジャマに買い替えたいと思った私は、イネスコラボのパジャマに惹かれました。
パジャマ1着を購入するだけでも、写真のように値札・ブランドのロゴやタグ、予備ボタンなど付属品がもれなく付いてきます。これは、私にとって必要なのか。
私が欲しいのは、パジャマ本体だけです。これらの付属品は不要なので、家に入れる前に処分したいと思って、店員さんに全て外していただきました。
このように、使う予定がない物は家に持ち帰らないを心掛けていけば、自然と物は減っていきます。人は「捨てる」のが一番嫌いです。貰わないようにしましょう。
収納グッズに頼らない
すっきりした空間に憧れる方に多いのが「収納グッズに頼りすぎる」ことです。
全面真っ白の収納ボックスは、色味を抑えて細かい物を一つにまとめてくれます。それに頼りすぎると、収納グッズという名の物が増える一方です。
実は私、その経験者です。物が減れば、収納グッズはある程度で良い。ミニマリストになった今は、収納グッズに頼る前に物を減らせば良かったと思っています。
収納することを考える前に、いらない物はないか整理することから始めましょう。そうすれば、余すことなく収納グッズに活躍してもらえるはずです。
過剰包装はきっぱり断る
いつか使うかも…と、紙袋や梱包材、包装などを残していませんか?
実家でも、山積みになった紙袋があります。お店から貰って、まだ綺麗だから再利用出来るかも…と考えてしまうから残してしまうのです。
それらの包装は、思い切って断りましょう!マイバッグを持参して「これに入れてください」と言うだけなので簡単です。どんどん断っていきましょう。
写真は、地元のケーキ屋さんでプリンを買った時の簡易包装です。
普段なら紙箱や厚紙を使って、商品を安全に持ち帰れるようにと丁寧に梱包してくれます。それを「すぐ近くなので、簡易包装で結構ですよ」と伝えました。
簡易包装をお願いすることで、お店側も経費を抑えられます。お店の方にも「助かります。」と感謝され、ゴミも減らせるなんて素晴らしいことですよね。
お店によっては、マイバッグ持参でポイントや値引きしてくれるなんてことも!
Reduce:減らす
2つ目の「R」は、Reduce(減らす)です。
一度綺麗にした場所は結果を知ることで、この状態をキープしたいと思いますよね。ミニマリストに憧れるなら、家の中の持ち物を減らすことが大切です。
使い切れる分だけ買う
減らすには色んな方法がありますが、一番勧めたいのは「使い切れる分量で買う」ことです。これは食材でも化粧品でも、文房具でも言えることです。
特に食材は、食べられる期間が短いので注意が必要です。今日は特売で安いから、カットより丸ごとの方がコスパが良いからと食べきれない量を買っていませんか?
使い切れなかった後の処分方法は、ごみに出すしかありません。そうならない為にも、価格より適正な量を重視して買い物したいと思っています。
Reuse:繰り返し使う
3つ目の「R」は、Reuse(繰り返し使う)です。
再利用と言うと、着古した洋服を切ってウエスにしたり、リメイクしたりを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし、マメじゃないと出来ません。
私の場合、それらの方法は最終手段です。捨てるくらいならウエスにするという考えです。
使ってくれる「誰か」に譲る
まだ状態は良いけど、使い道が思いつかない物はフリマアプリで出品します。
正直、出品は手間が掛かります。でも不用品を売るので、手放す罪悪感が一番ないので気楽に断捨離を始められます。おまけにお金まで貰えちゃいますからね。
あと、手間を掛けて手放した分だけ「同じような失敗はしない」と固く誓うことが出来ます。最後まで面倒を見ることで生まれる学びがあるので、お勧めです。
写真は、私が成人式用に購入した花飾りです。8年以上保管していましたが、その後に出番が来ることがなく…。大切に使いますと言ってくれる方にお譲りしました。
購入したお店に返却する
使い古した服は、古着屋さんに持っていくより「お店に返す」のが一番です。
ユニクロでは、着古した洋服を回収して難民に寄付したり、リサイクルする活動が行われています。無印良品でも、手を加えて再利用する活動が行われています。
着古した洋服は、古着屋で引き取ってもらった後が分かりません。売れ残ってごみになることがないように、こういう活動に参加するのも良いですね。
もし古着屋に買い取ってもらう手段を選ぶなら、売れ残った洋服をリユースもしくはリサイクルして有効活用してくれるセカンドストリートがお勧めです。
持たない暮らしを目指そう
ミニマリストを目指すなら、
- Refuse(リフューズ):断る
- Reduce(リデュース):減らす
- Reuse(リユース):繰り返し使う
の3Rを日常生活の中で意識して過ごすと効果的ですよ。
ごみになる「捨てる」は極力避けて、罪悪感のない手放し方を身に付けることで、もっと持たない暮らしに近づけるはずです。ぜひ、実践してみてください。